HOME 天心堂とは 医療 介護 子育て支援 健診・健康増進センター 人財募集 お知らせ
天心堂とは
松本文六理事長の一言

HOME > 松本文六理事長の一言 > これからの医療保障制度はどうなるのか?

松本文六理事長の一言

これからの医療保障制度はどうなるのか?

社会医療法人財団 天心堂 理事長 松

 

 医療崩壊という言葉が跳びかい始めて久しい。その現実の具体例は、マスメディアの報道により私たちは知ることができる。しかし、それが現在のように社会的に問題になる迄には数年以上を要した。

1990年代後半より、診療報酬の改訂がある度に医療現場では《こりゃあ何だ!》と思わず叫びたくなる事項が多くなってきていた。このような"法律"が医療現場に多大な混乱と困惑をもたらした。とりわけ小泉政権の"2006年骨太方針"以来、それは極めて顕著になってきた。その最たるものは、5年間で社会保障費を11000億円圧縮するという医療費抑制政策だった。

市場経済原理を医療・介護現場に持ち込むことにより医師をはじめとする医療・介護従事者の労働密度は一挙に倍増し、ついには燃え尽きはじめ病院や介護施設から医師・看護師・介護士が次々と立ち去り始めた。平均在院日数の短縮化とそれに対する"報奨金"(加算)制度、71看護基準の導入及び自己負担額の大幅増大によって、中小病院と介護施設の経営は更に危機に陥り、その結果として、各地での診療規模の縮小、二次救急指定の返上、救命救急センターへの"コンビに受診"を招来し、"タライまわし"という形で医療崩壊は促進されてきた。又、介護現場では介護士がその低賃金のため、介護現場から次々と離れて行った。後で知って驚いたことには、2006年骨太方針の一つでもあった、20084月より実施されている後期高齢者医療制度には、当初、無保険者が大量に出現する仕組みが組み込まれていた。

日本の皆保険制度は年金制度とともにもはや解体の危機に瀕している。医療保障制度を大きく変えない限り、憲法25条で唱われている国民の生存権は完全に葬り去られてしまう。そのような蓋然性があることが強く危惧される。

 このような中で、日本の医療保障制度をどうすればいいのか、4人のシンポジストそれぞれの立場から、それぞれ日本の医療・介護保障制度をどのように変えるべきか、そのChangeの方策を提起していただき、日本の医療保障制度を日本国民のいのちの安全保障制度にするためへの方向性を確保したい。そのようなシンポジウムにしてゆきたい。

 

 黒岩先生には、地域医療の実践者としての経験を通して、高橋先生からは、診療・介護報酬の歴史の中から見えるこれからの医療の方向性について、又、堤先生からは、介護保険制度創設に深く関わった元厚労省老人保健局長・社会保険庁長官で現在大阪大学大学院教授という経歴と立場から、そして宇沢先生には国際経済学者の視点から、これからの日本の医療保障制度のあるべき姿を提起していただきたく考えています。

 地域医療が持続的に展開できるためには、日本の医療・介護保障制度の根本的な視点の構築と方向性の模を欠くことができません。

ページTOPへ

 ©Medical Foundation TENSHINDO. All right reserved.